語学学校が始まりました。
初日は、場所も初めてなので、ちょっとバタバタしてしまいました。
なぜか現地で携帯のインターネットが使えず、カンで学校にたどり着きました。やれやれ。
学校に着いたらまず、非接触の体温計で検温、そして手の除菌をしてもらいました。
その後、受付で教科書をもらうと、すぐに教室に案内してもらえました。
初めてのクラスで、どこに座るか問題
語学学校では席は決まっていなくて、空いてる場所にどこでも座ることができます。
授業が始まる前にトイレを済ませようと、お手洗いのドアを開けるとちょうど若い女の子とすれ違いました。
頭にヒジャーブのようなスカーフをかぶり、ニコニコしていて可愛い人でした。
こういう小さな縁を大切にしようと思い、教室ではその子の隣に座ることにしました。
話してみると、彼女も学校の初日でした。
ロシアの東の方の、小さな町から来たそうです。
私の入った会話クラスの最大人数は10人と聞いていましたが、この日の生徒は9人。国籍もバラバラのようでした。
会話クラスの、月曜日の始まりかた
すぐに授業が始まりました。
先生は40歳くらいのイギリス人男性で、
「ちょっとパブでビールひっかけてきた後」
くらいのフランクさ。とてもひょうきんな印象です。
教えるのに慣れてる感じで、安心しました
月曜日の朝だったので、
から始まりました。
へー、映画を見たの?どんな映画だった?主役は誰だった?誰と行ったの?
あそう、そのコメディはイマイチだよね〜。
○○って町に行ったの?名物料理の△△は食べた?
学んだテーマは「犯罪」
教科書は3分の1ほど進んでいて、初日に勉強した内容は「犯罪」でした。
日本の学校ではあまり深く勉強しませんが、語学学校では定番のテーマです。
ニュースを見ても新聞を読んでも、本当に犯罪のトピックが多いですよね。だからこそ、勉強しておかないと話題についていけないのです。
この日は、犯罪にまつわる単語やコロケーション(単語と単語のよくある組み合わせ)を学びました。
“爆撃(爆弾テロなどの)、詐欺、密輸、強盗、殺人、スピード違反、失踪、暴動、路上強盗”
答え:A bombing, fraud, smuggling, a burglary, murder, speeding, a disappearance, a riot, a street robbery
先生から、
「fraud(詐欺)やsmuggling(密輸) a burglary(強盗)の定義を英語で説明しなさい」
とかなり難易度の高いことを言われても、クラスメイトは臆することなく答えていきました。
カタコトな話し方の人もいれば、「法律家めざしてるのかな」というくらい流暢な人もいて、レベルは様々ですが、みんな一生懸命に話します。
先生は、聞き取りながら、生徒の言わんとする内容を汲み取ったり、小さな間違いを直してあげたりしていました。
ひととおり単語の説明が終わった後は、
クラスの中には、暴動に参加したことがあるという生徒がいました。
先生は、爆弾テロのターゲットになったショッピングセンターにいて、避難させられたことがあるそうです。さすがマンチェスターの住人。
そういや私の知り合いも、マンチェスターの路上で携帯を盗られたことがあったな…。
などなど、思っていたより様々な体験談が聞けました。
こういう話は、盛り上がりますね。
生徒同士で意見交換をしてみる場
たとえば爆弾テロの犯人には、罰金刑だと軽すぎるよね?
という流れで、次は生徒同士ペアになって、刑罰を考えることになりました。
自分の意見を言うのも、他人の意見を正確に聞くのも、とてもいい勉強になります。
私は隣のロシア人の女の子と、後ろの席のブラジル人の女の子と、3人でグループになりました。
興味深かったのは、”強盗”に大してロシア人とブラジル人の2人ともが寛容だったこと。
「貧乏な家の子だったり、ほんとうに仕方なくて強盗したのかもしれない」
と、情状酌量の話にばかりなるのでした。
かと思うと、”誘拐”については厳しくて、
「計画的な誘拐犯は、無期懲役にすべき」
と言うのです。
とこぼすと、2人とも
「日本って、いい国ねえ!」
と口をそろえるのでした。
ロシアとブラジル、どちらもどこかに深い闇のある国。
誘拐が、映画の中ではなく現実に起こる場所なんだな、と感じました。
内容はハードでしたが、面白い授業でした。