Photo by Artur Tumasjan on Unsplash
2021年3月10日に、
イギリスのマンチェスター空港から
関空まで飛行機移動した時の体験談です。
同じようにコロナ禍で飛行機利用する人に
少しでも情報をお渡しできれば
と思って書きました。
状況も、用意する書類なども
時期により変わっていくと思いますが、
少しでも参考になれば幸いです。
目次
予期せぬフライト変更に注意
私は約半年前、
「関空〜マンチェスター」
の往復航空券を利用して、
イギリスに来ました。
帰国便は、
3月7日 マンチェスター発
→ ドバイで乗り継ぎ
→ 翌8日 関空着
の予定でした。
約2時間半のはずでした
しかし、帰国の20日ほど前に
チケット会社から確認のメールが来て、
その時、なぜか乗り継ぎ時間が
26時間半に変わっていたのです。
手配してもらえず
1日以上空港で待てと?
理由も書いてなかったので、
エミレーツ航空にも電話したり、
チケット会社にメールも繰り返して、
乗り継ぎの時間を短縮してもらえるよう
交渉したのですが、
うまく行かなくて
そうこうするうちに、
なぜか私のフライトスケジュールには、
「3月5〜6日」と「3月7〜9日」
のふたつの帰国便が記入され、
往復便で買ったつもりのチケットが
「往・復・復」の3便に増えるという
謎の状態になりました。
しかも、チケット確認アプリには、
最初の予約の「3月7〜8日」も残っていて
「往・復・復・復」の4便になっていました。
確認メールが来るという…
3月になってもまだ、
どの便に乗るのか
分かりませんでした。
しかし今回のフライトは、
発着の日程を、ある程度事前に
知っておかなければならなかったのです。
イギリスで、飛行機に乗る72時間前までにコロナのテストを受けなければならない(要予約)
↓
飛行機で日本へ移動
↓
関空到着後の3泊は政府手配の施設に隔離される(事前の質問票への記入が必要)
↓
その後11日間は自主隔離用の宿泊施設の手配をしなければならない(要予約)
↓
関空から宿泊施設への移動も、隔離用のハイヤーを手配しなければならない(要予約)
と、あらかじめ色々な予約をしておかないと
いけなかったからです。
宿泊施設は、数が限られます
11泊という長さと、
万が一発症した場合などのリスク、
他のお客さんへの説明などの難しさもあって、
対応してくれるホテルや
マンスリーマンションなどは少なく、
そのほとんどは私には値段が高すぎたのです。
とりあえず、
予約が埋まってしまうのが怖かったので
帰国便も決まらないまま、
11泊できる場所を探しました。
幸い、15泊16日分の
ウィークリーマンションを
貸してくれる会社が見つかり、
移動のハイヤーも
合わせて用意してもらえました。
お世話になったよ
貸してもらえることになったのは、
大阪市の浪速区にある、
おしゃれなキッチン付き物件です。
・賃料 70,000円(15泊16日)
・水光熱費用:11,550 円(税込)
・関西国際空港片道送迎費:22,000円(税込)
・合計:103,550円(税込)
値段は一緒、と言われたので
15泊めいっぱい借りたよ
※しかも、
飛行機の日程が確定した後、
チェックイン・アウト日を
それに合わせて調整してもらえました。
さて。
3月2日に、ダメもとで、
もう1度エミレーツ航空に電話しました。
この時はインド訛りの男性が
対応してくれました。
予約便の乗り継ぎが26時間半もかかること、
チケット会社と連絡が取れないため、
予約の変更ができないことを伝えました。
すると彼は、
「なんで帰国便がふたつもあるの?」
と不思議そうにしながら、
不要な予約を取り消してくれ、
スムーズに乗り継げる
3月10・11日の便を
取り直してくれたのです。
ここでようやく分かったのは、
エミレーツにも欠便が
たくさん出ているということ。
3月7日の
マンチェスター→ドバイは飛ぶけれど、
接続便である3月8日の
ドバイ→関空の便が飛ばなくなったので、
その代替便として、チケット会社の采配で
9日に変更されたことが分かりました。
説明してくれたら良かったのに…
最初の問い合わせの時に
そう言ってくれたらいいのに…
もやっとする気持ちもありますが、
コロナの状況下で、まだ
各社とも混乱しているのでしょう。
Travel2be というチケット会社は
顧客対応がアレなので
気をつけた方がいいです
イギリスへ出発するときも、
特急はるかが通常通り運行している、
というネット情報を鵜呑みにして
痛い目に合っている私ですが、
帰国便もまた、
エミレーツの定期便は毎日運行している、
というネットの情報をうっかり
信じてしまったのでした。
自分のせい?
インターネット上に、
実際は乗れないプランが
たくさんあるのが
コロナ禍の旅の怖いところです。
帰国後すぐの国内線とか
オランダ経由の便とか
一見、問題なさそうですが、
※日本に帰国後、2週間は国内線に乗れません。
つまり、関空着の国際線の便の場合、乗り継ぎで
地方空港などへのフライトはできません。
※オランダは、イギリスからの飛行機を、
乗り継ぎも合わせて全て受け入れていません
(3月初旬時点)
コロナテストをインターネットで予約
日本政府は
帰国時の陰性証明として
「PCR」「LAMP」「Antigen Testing」
の3種類の検査のみを認めています。
(※3月初旬時点)
幸いマンチェスター空港では
3検査とも取り扱っていて、
搭乗時間にもよりますが
フライト当日の実施も可能でした。
※イギリス出国前コロナテストの
予約申し込みサイトはこちら
※各テストについての説明はこちら
かかりすぎるので却下として
比較的安価ですぐに結果が出る
「LAMP」か「Antigen Testing」
かで迷いました。
このとき、
予約サイトの選択肢の中に
「LAMP(JAPAN) 」
という項目があるのに気づきました。
よく分からないけど、
JAPANと書いてあるからには、
もし急な政府のルール変更があったとしても
対応してもらえる可能性が高いのではと思い、
LAMP(JAPAN) に決めました。
結果的には、
JAPANというのは日本語訳付きという
だけのようでしたので、
実際はAntigen Testingの方が安いですし、
そちらでも良かったのではないかと思います。
また、帰国便で乗り継ぎがある場合、
各乗り継ぎ国でルールが違っているので、
どの検査を利用するべきか、
国ごとに確認することが必須です。
私はドバイ乗り換えでしたが、
ドバイはトランジットの利用客には
コロナ陰性証明は不要となっていました。
全員マストだったのに…
値段もめちゃ高かったのに…
…仕方ないですけどね。
LAMPは通常45分〜90分くらいで
結果が出るとのこと。
最悪90分かかっても
チェックインに間に合うように、
フライト4時間前に予約を取りました。
良かった感じです
空港でのLAMPテストの様子
フライト当日の朝、テスト会場である
マンチェスター空港の駐車場に
向かいました。
空港の駅だったので
気をつけてね
鉄道駅に設置された窓口は5か所もあり、
誰も並んでませんでした。
受付で必要なものは、
・自分のメールアドレス
・パスポート
・支払いのクレジットかデビットカード
※現金は受付できません。LAMPテストは£85でした。
予約の受付番号を言う必要も
フライト番号などの確認も
ありませんでした。
手続きできるのがすばらしいね
今後の手順をざっくり説明され、
シール式のバーコードを5枚渡され、
うち1枚をパスポート裏に貼るように
言われました。
しっかり貼りました
テストセンターでも、並ぶことなく
すぐにテストしてもらえました。
どこに行ってもスタッフがたくさんいて、
次々に案内してもらえました。
高校生くらいの若い係員に
残り4枚のバーコードを渡し、
試着室程度の広さのブースに入ると
すぐにテストしてもらえました。
使い捨てエプロンを付けた女性に、
両鼻の穴奥を5秒ずつ
綿棒でこすられるだけで、終了。
ムズムズしますが
みたいな感じ
痛みは大したことはありませんでした。
所要時間も全部で3分くらいです。
検査結果は90 分後にメールされること、
もしプリントアウトが必要なら
もう一度テストセンターに来るように
と言われました。
プリントされた証明書が
必要です
空港のベンチに座り、
メールが来るまでの間、昼食の
サンドイッチを食べたりして待ちました。
ロックダウンの真っ最中である
マンチェスター空港は、
閑散としていました。
カフェしか開いてないし
スタッフだったね
9時にテストし、
10時半にはメールを受け取りました。
テストセンターに行って、スタッフに
パスポート裏のバーコードを見せると、
証明書を出力して手渡してもらえました。
シンプル
よくできたシステムです
そんなこんなで、すでに
チェックインカウンターが
開いている時間になっていたので、
そのまま出国手続きに向かいました。
搭乗手続きは意外と時間がかかる
びっくりしたことに、
チェックインカウンターは、
かなりの行列ができていました。
旅行者の人数というよりは、
1人ずつの対応に時間が
かかっている感じでした。
その週からイギリス政府の方針により、
海外旅行の宣誓書を持っていないと
フライトできなくなっていたのですが、
まだ多いみたいだったよ
この日カウンターで見せたものは、
・飛行機の予約券
・パスポート
・コロナ陰性証明証
・海外旅行の宣誓書(Declaration for international travel)
・日本の厚生労働省の質問票に答えたときのQRコード ※QRコードはスクリーンショットを見せるだけでよい
コロナ陰性証明証のチェックは、
日本語/英語併記だったからか
特に時間がかかりました。
少ないだろうし
上司に見せに行ってましたね
その後のセキュリティチェックは
いつもなら、大部屋いっぱいに並ぶのに
今回は1秒も待ちませんでした。
マンチェスターからドバイへの飛行機も
搭乗率30%くらいで、人は少なかったです。
乗り継ぎのカナメはQRコード
ドバイに着いたのは
現地時間の夜中の12時半。
それでも、全てのお店が開いていました。
落差は大きかったね
そして、半年前に来た時よりも、
コロナの警戒はぐっと緩んでいました。
体温チェックのゲートはあったけど
ビニール手袋はしなくてすみました。
ただし、乗り継ぎ便の搭乗前に、
コロナ陰性証明証と
日本の厚生労働省のQRコードを
確認するようになっていました。
これはドバイ政府のためというより、
日本入国のための手続きだと思います。
持ってない人が意外といて
QRコードを持っていない人は、
その場でスマホから入力していたり、
スマホの操作が分からずに、
エミレーツのカウンターのパソコンを使って
入力している人もいました。
ドバイー関空便も、搭乗率は30%以下。
イヤホンやブランケットは
座席に設置されておらず、
必要な人だけに手渡していました。
私は同列席に人がいなかったので、
完全に横になって寝られてラッキーでした。
日本に着いてからの手続きの山
いつもなら日本到着時は
税関チェックの用紙を記入するだけですが、
今回はその他に、
日本政府に提出する書類を
2枚書きました。
手続きの連続でした
イギリスからの帰国者は
到着日から3日間、
政府の用意する施設に泊まって
隔離されることになっているので、
飛行機から降りたあとは
とにかく団体行動でした。
同じ機体ごとのグループになって、
書類提出をしたり、
テストを受けていきました。
椅子に座って待つ→必要書類があるか確認される→また椅子に座って待つ→ターミナルから空港ビルまでのモノレールに乗る→椅子に座って待つ→書類内容のチェック→PCRの唾液検査→さらに書類チェックがあり、新たに書類渡される→QRコードの確認後、また新たに書類渡される→イギリスでのコロナ陰性証明書を回収され、今後の説明を受ける→宿泊施設を教えてもらう→誓約書と入所前のアレルギーチェック、持病のチェックなどの書類を渡される→最終チェック→書類を記入しながら、日本でのコロナ陰性結果が出るまで待つ(約2時間)→2班に分かれてホテルへの移動→ホテルでは位置情報提供・接触確認アプリのインストール、Googleマップの位置情報設定、Skypeの登録、LINEでの健康状態の確認設定などをする
PCRテストでは
写真が貼ってありました
隔離ホテルの食事と環境
そんなこんなで、
ホテルに着いたのは夜8時半。
入国手続きに3時間以上
かかったことになります。
無事に部屋に着いて、
手渡されたトンカツ弁当を
食べたときはホッとしました。
ホテルは三つ星の日航関西空港で、
いいベッドで広いし、
小さい冷蔵庫や湯沸かしポット、
加湿器などもあって便利でした。
※場合によっては、関空付近のホテルが確保できず
名古屋まで飛行機で移動ということもあるそうです。
怖いですね…。
途中の清掃などは入らないため、
水のペットボトル6本、
バスタオル3枚、
フェイスタオル5枚、
歯ブラシ3本など、
多めの備品が置かれています。
追加で頼めるみたい
室内は快適ですが、
食事の受け取り以外は
全く部屋の外に出られません。
24時間、廊下には常に人が立っていて
完全に監視下に置かれています。
食事は、廊下のドア横に置かれた
椅子の上にお弁当が用意され、
ドアのチャイムと共に
「朝食の用意ができました」
などと声がかかります。
それをすぐに取りに行くのではなく、
数分おいてからドアを開けるようにと
指示されていました。
食事が昼夜ほぼ揚げ物なので
途中から胃がやられましたが、
お願いすれば、内容も
考えてもらえるようでした。
私の場合、
朝食の量が多かったので
椅子の上にメモと一緒に
パンをひとつ返却したら、
翌日からパンが減らされて
バナナが付いてきました。
だいぶ違うと思います
その他は、朝晩の体温チェックと
毎日のLINEの返信さえしていればよく、
滞在自体は快適でした。
海もよく見えました
3泊して、4日目の朝に再度、
唾液によるPCRテストがありました。
その結果が出るのが午後2時ごろ。
陰性の結果なら、ホテルから出られます。
私は昼1時に陰性の電話連絡がありました。
退室しなきゃいけないみたい
この時も
公共交通機関は使えないので、
家族や友人に迎えに来てもらうか、
ハイヤーを頼む必要がありました。
ハイヤーに乗りました
ビニールシートがテープ貼り
されたけどね
↑高級感なし…
2週間の自主隔離期間にできること
そして、マンションでの
自主隔離が始まりました。
帰国日の翌日から数えて14日間は、
宿泊場所か自宅にいなければなりません。
この期間は、外部の人とは会えません。
毎日、厚生労働省からLINEで連絡が来るので、
返信しなければなりません。
これを忘れると名前を公表するとのこと。
簡単な質問が2つだけですけど
あと、ランダムなタイミングで
メッセージが来るので、その時に
OSSMAという位置情報アプリで
現在地を知らせなければなりませんでした。
保存しとくように言われたよ
どうしても必要な外出はできますので、
必要最低限の買い出しには行けます。
※この辺りの解釈は、色々あるようですが…。
外出時、公共交通機関は使えません。
不要不急以外の外出もできません。
人の少ない時間に行きました
キッチンや洗濯機つきの物件なら、
料理をしたり洗濯したり、
掃除をしたりできます。
私は頼みませんでしたが、
Uber Eatsやamazonなどの
デリバリーも大丈夫だそうです。
近距離で会わないようにね
おすすめ&大事な持ち物リスト
忘れてはならない書類
・イギリスの海外旅行の宣誓書
・経由する国にも対応するタイプの、
コロナの陰性証明書
・厚生労働省の質問票に答え、
QRコードを取得し、保存する
隔離ホテルで、あると便利なもの
・ビタミン剤やそのまま食べられる野菜
・お菓子
・耳栓かヘッドホン
(周囲の部屋に子供連れ家族がいることも)
・コーヒーや紅茶のパック
(緑茶のティーバックはありました)
・本などの娯楽
把握のためだそうです
制約は多いですが、
WiFiはあるのでネットでの仕事はできますし、
3食付きでいいホテルに滞在できると思えば、
のんびりできてよかったような気もします。
めったにできない体験でした
[参考にさせていただいたサイト]
海外帰国者の自主隔離で知っておくべき5つのこと~滞在場所・費用・食事: https://www.metroresidences.com/jp/expat-life/japan-airport-corona-testing-quarantine-rules/
[最新情報]イギリス -> 日本への帰国レポート (2021年1月21日時点): https://blog.news-digest.co.uk/2021-01-27/