イギリスに暮らす日本人にとって、
宗教、歴史、文化の違いを
最も強く感じられるのが
クリスマスとお正月かもしれません。
日本のクリスマスの風習は、
ヨーロッパやアメリカから取り入れたので
少しは似てるのかと思っていましたが、
実際のところ…
かなり色々違ってました
特徴的な違いを集めてみたよ
目次
クリスマスは家族のイベント
イギリスのクリスマスは、
ほぼ日本のお正月のようなイベントです。
成人して遠くに住んでいる子供が
両親を訪ねて実家に戻ってきたり、
親戚の集まるパーティがあったり。
結婚している人は、義理の家族を
訪問するのもこの時期です。
恋人や友人と過ごすことが多いんだって
そして、家族が集まっても
特にすることもないので、
みんなでのんびりテレビを見るのも
まるで日本のお正月みたいです。
以前は、テレビでもクリスマス特番が
たくさん組まれていたそうですが、
今はNetflixなどがあるので
昔ほどのクリスマスらしさはないとか。
しかし、10月くらいから毎週末に
クリスマス映画が放送され続けるのは
すごいと思います。
クリスマス映画があるんだと
気づかされるよ
カードは飾るもの
秋になると、
スーパーマーケットには大量の
カードがならびます。
TESCOで撮りました
カードを自分で印刷するのは少数派で、
だいたいみんな既製品を買ってきて
メッセージを書きます。
ジョークの効いたもの、特大なもの、
「妻へ」「孫へ」などと書かれたもの、
他の人とデザインがかぶらないように
とにかく色々なカードが売られています。
もらったカードを家に飾ること
カードは厚手の紙でできていて、
二つ折りになっているので、
立てて並べることができます。
クリスマス時期になると、
窓辺や暖炉の上、ピアノの上などに
たくさんのカードを並べているのを
よく見かけます。
誕生日や記念日など、
クリスマス以外にも
とにかくカードを送ります
たくさんあるよ
本物のもみの木を売っている
クリスマスツリーとして、
生のもみの木を買う人も多いです。
「もみの木の販売会場」
みたいな市場もあるし
大人の背くらいある
もみの木を売っています
自宅の庭に、
ツリーに似た木を植えていて、
毎年その木に電飾を付ける
という家もあります。
ちなみに、
ガーデニングの盛んなイギリスでは
ゴミの分別で「植物」という項目があり、
緑色のボックスに、枝や葉などの
ゴミを捨てることができます。
切って、捨てられるそうです
長期保存できるクリスマス菓子
クリスマスの定番のお菓子としては、
ミンスパイやクリスマスプディングが
有名です。
たっぷり入ったパイや
スポンジケーキだよ
ドイツのクリスマス菓子も
人気があって、シュトーレンや、
シナモンのきいたクッキーなどが
いろいろ売られています。
でもなぜか、
日本のようなフワフワの
スポンジケーキは売ってません。
ケーキは見かけないですね
たっぷりかかったケーキなら
常温コーナーにならんでるよ
長期保存できるお菓子が
主流なんですね。
ちなみに、ミンスパイは
温めて食べるとおいしいです。
たっぷりカスタードクリームを
かける人もいます。
クリスマスはチョコレートの日
全部チョコでした
イギリスのクリスマスというと、
チョコを食べる日
というイメージが強いです。
スーパーマーケットに
チョコの山が積み上がってるのを見ると
「ああ、クリスマスが来るんだな」
と思います。
もちろん食べるよ
写真の右端に写っているのは
アドベントカレンダーです。
12月になると子供たちが
アドベントカレンダーを
毎日、一枠ずつ破り、
中に入っているチョコレートを
食べられるというもの。
お酒のミニボトルなどの
アドベントもあるよ
イブはせわしない
イギリスでは、
「12月24日まで、普通に仕事する」
というサラリーマンがけっこう多いです。
25日のクリスマスは国民の休日だけど、
24日のイブは平日扱いなんですね。
そして、25日、26日は、
スーパーが休みなことが多いので、
イブの仕事帰りに、買い物に行かざるを
得なかったりします。
イブの夕方のスーパーは
すごく混みます
買い出しの後は、クリスマス料理を作り、
その後に親戚が来たりして、
バタバタする家庭が多いのです。
1日にまとまって来る感じかな
チキンではなくターキーを食べる
チキンが本当に安いんです
£3.59=約500円だよ!
なので、鶏の丸焼きは、
特にごちそうという訳では
ありません。
サンデーローストと言って、
オーブンで焼いた肉と野菜を
毎週日曜日に食べる家もあるくらいです。
というわけで、
クリスマスにはチキンではなく、
ちょっと特別な感じを出すため
ターキー(七面鳥)を焼いて
食べる家庭が多いようです。
ケンタッキーフライドチキンを
食べる人はほとんどいないよ
クラッカーを鳴らす
知られていないかもですが
イギリスには、
クリスマス・ディナーの席で、
クリスマスクラッカーを割って楽しむ
という習慣があります。
テーブルを囲むように着席した後、
クラッカーの両端を
隣に座った人と同時に引っ張ると、
パン!
と音を立ててクラッカーが割れます。
引っ張ると音がする仕組みは
パーティ用のクラッカーと同じ
中には紙製のカラフルな王冠と、
紙に書かれたクイズやジョーク、
小さなおもちゃなどが入っています。
子供にとっては、
クリスマスのごちそうの合間の
ちょっとした楽しみです。
高級なクラッカーには、
クリスマスオーナメントが入ってたり、
台所用品(ワインオープナーとか)が
入ってたりするものもあります。
ダサいセーターを着る
クリスマスジャンパーという
不思議な風習があります
ジャンパーはセーターのこと
クリスマス前になると、
すごい配色でデザインされた
クリスマス柄のセーターが
売り出されます。
主に職場や学校などで
こういったクリスマスジャンパーを
着る日というのがあり、
ジョーク(演出?)として、
雪だるま柄セーターを着たり、
エルフ柄のタイツを履いたり、
サンタ帽をかぶったりして
出勤します。
クリスマスジャンパーが
流行り始めているそうです
クリスマスマーケットに行く
町の広場のクリスマス・マーケットでは、
人々はモルドワインや
ビールを飲んだりして楽しみます。
モルドワインは、
日本ではホットワイン、
他の国ではグリューワインと
呼ばれたりもします。
赤ワインに、スパイスやフルーツ、
砂糖を加えて温めてあり、
クリスマスの風物詩とも言えるものです。
マーケットには、
クリスマス用のお菓子やおもちゃ、
オーナメントも売ってます。
ツリーや電飾で飾られて、
とってもきれいなんだよ
クリスマスの紹介でした