学生が海外へ語学留学する場合は、たいてい学校が全て手配してくれます。でも社会人の場合はどうしたらいいのでしょうか。
私の場合、Google検索で「語学留学 イギリス」を検索することから始めました。
そこにはとても多くの情報がありましたが、読んでいるうちに、そのほとんどは留学エージェントが占めていることが分かってきました。
語学学校を手配するとき、留学エージェントを使うのはごく一般的な方法かもしれません。
でもちょっと待ってください。
エージェントを利用すると、手数料がかかります。内容によりますが、費用はだいたい10万円〜50万円くらいです。
中には「手数料無料」をうたった留学エージェントもありますが、代わりに学費が高かったりします。それは、現地の学校からエージェントに運営費用が支払われているためです。
今回のブログではエージェントを通さずに、自分で語学学校を選んだり、問い合わせをする方法についてお伝えします。
難しそうに感じるかもしれませんが、実は、良い語学学校の選び方にはコツがあります。
そして、自分より自分を知っている人はいません。
好きな町に住んで、素敵な学校に通って、充実した留学生活を送りたいなら、
自分で、ぴったりくる学校を探すのが、一番確実なのではないでしょうか。
目次
語学学校を自分で探すメリットとデメリット
費用がおさえられることはそれだけで魅力的なのですが、
エージェントを通さずに語学学校に申し込むと、自分で学校を探したり手配することにより、英語力が伸びることも、実は大きなメリットです。
「外国に住んで英語を勉強したい」ということは、できるだけめいっぱい英語漬けになりたいということですよね。
だったら、英文のホームページを調べたり、メールのやりとりをしたりする手続きを「英語を使うチャンス」と捉えることもできます。
5つのメリット
・費用が抑えられる
・住む町や学校が自分で選べる
・メールのやりとりや手配を通じて、実践的に英語を使える
・自分で飛行機のチケットを購入できる。安いフライトを選べたり、ストップオーバー(乗り継ぎを利用した観光)を利用して旅行もできる
・エージェントを介さないので、実は交渉がスムーズ。ホームステイ先を変えたいときなど、直接学校に言えると対応が早い
4つのデメリット
・日本語で対応してもらえない
・手続きを自分で行うため、時間が取られる
・言葉の壁により、交渉できない/時間がかかることがある
・自分のしている手続きが合っているか分からず、不安になることも・・・
忙しくて、自分で調べる時間が取れない人には、向いていないかもしれません。
また、心配性だったり引っ込み思案な場合は、留学エージェントのほうが合っているかもしれませんね。
語学学校で手配できること
実は、留学エージェントが代行していることは、ほとんどすべて語学学校経由で手配できます。もしくは、自分で直接依頼することも、意外と簡単にできます。
※一部の学校では対応できないサービス内容もありますので、各学校に確認してください
◆語学学校で手配してもらえること
・ビザ取得のための書類の用意
・海外留学保険の手続き
・学校・滞在先(ホームステイなど)の手配
・現地到着時の空港出迎え
基本的には、学校に申し込んだ段階で
「住居はどうしますか?空港への出迎えは必要ですか?保険は?」
などと語学学校の担当者からメールで聞いてきますので、それに対してYesかNoで答えれば良いだけです。
持っているクレジットカードに旅行保険が付帯していて、海外保険に加入しない場合もあります。
空港出迎えを頼むと基本的にタクシー利用になりますが、もし滞在先が駅から近ければ、電車を利用した方が安くて早く着くこともあります。
滞在先だって、自分で選びたい場合があるかもしれません。自分で住む家を決められるなら、その方がいいこともあります。
選択肢を広げて、賢く選びたいところですね。
こちらの記事もおすすめ:イギリスのごはんは本当にまずい?→ぜんぜん!でもホームステイの食事はちょっと危険かも
どうやって語学学校を選ぶのか
まずは、インターネットで語学学校の比較サイトを調べてみましょう。自分にあったカリキュラムがあるかどうか、設備と立地などを見ていきます。
English UK検索サイト:https://www.englishuk.com/ja/course-finder
① まずは、町を決める
イギリスは、暮らす町により生活費が大きく異なります。
例えばロンドンのホームステイ(食費込み)は1ヶ月約14万円ですが、これが人口第2位のバーミンガムだと約9万円になります。
比較的物価が低いとされているカーディフやバーミンガムを選ぶと、留学費用が抑えられるでしょう。
② カリキュラムを調べる
IELTSやTOEICのスコアを伸ばしたい場合は、専門のクラスがある学校を選びます。
文法を中心に総合的に学びたい場合はGeneral English、
仕事目的ならEnglish for business、
短期なら夏休み学生Vacation courseなど、
自分の目的に合わせて探します。
③ 設備と立地を確認する
特に設備で確認しておきたいのは、カフェテリア(学食)と図書館が併設、もしくは近くにあるかどうか。
◆カフェテリア
午前と午後の両方のクラスを取る場合は、昼食用にカフェテリアがあると便利です。ホームステイ先に昼食のお弁当を頼む場合は、食べる場所さえあれば大丈夫です。
◆図書館
図書館の有無は自習する場合に大切になります。小さな語学学校は校内での自習が難しいことがありますので、近くに図書館があると安心です。
◆交通機関
駅やバス停からの距離も見ておきます。語学学校が通いにくい立地にあると、それだけで通学意欲がそがれてしまうかもしれません。
④ 保有資格をチェックする
その学校が、どんな認定資格を持っているかを確認しましょう。
こちらのサイト https://www.languagecourse.net/では、各学校の保有資格を、シンボルマークで表示しているので分かりやすいと思います。
中でも「British council」と「English UK」は重要で、この2つの認定を受けていることは学生ビザを取得する上で必須となります。
※British councilとEnglish UKは、ほとんどの語学学校が持っています。
※受講期間が短い場合などは、必ずしも学生ビザは必要ではありません。ビザが必要かどうかは、こちらのページでチェックできます。
⑤ 複数の候補があり、絞れない場合は
British councilとEnglish UKの他にも「Quality English」「IALC」など様々な資格がありますが、資格保有数が多いほど、学校が教育の質に力を入れているという目安になります。
教師がCELTAの資格を持っているかどうかも、良い学校を見極めるための大事なポイントです。教師全員がCELTA資格保有者であるという語学学校もあります。
※CELTA:英語教師の資格のひとつ。英語ネイティブが英会話学校などで語学教師としてのキャリアを始める前に取得しておく事が望ましいとされている
語学学校の候補を決めたら、次にすること
ウェブサイト等を確認して学校を絞り込んだら、あとは直接メールで問い合わせをしていきます。
英文メールを作ったことがない人でも、Google翻訳などのツールなどを使えば意外と簡単にできます。
ポイントは「短く」「簡潔な」日本語で文章を書いてから、それを英語に翻訳することです。
参考:問合せメールの例文
Dear Sir/Madam, 担当者殿(担当者が男性か女性か分からない場合)
My name is ○○. 私の名前は○○です
I am writing this email because I’d like to ~. 私は~がしたいのでこのEメールを書いています/Please send me information on ~. ~についての情報を送ってください/Let me know if you can ~.~できるかどうか教えてください/I am looking forward to hearing from you. お返事お待ちしております
Regards, / Best regards, (メールで一般的な結辞)
Akiko Kobayashi(自分の名前)
ここでは、日本人学生の割合やクラスの数(上級者レベルのクラスがあるかどうかなど)、使用する教科書について問い合わせてみるといいかもしれません。
たいていの語学学校では事務作業を1人か2人で行なっています。
おそらく、メール返信の担当者は、あなたが現地で困ったときなどに相談する相手になるでしょう。
メールに素早く返信が来るか、親しみが持てる文面かどうか見ることは意外と大切です。
おわりに
自分で全て選んでいくのは、確かに大変です。
ここで「もう面倒だからエージェントを使おう」と思ってしまうかもしれません。
しかし実のところ、エージェントもいろいろです。
中には「仲介料の高く取れる語学学校から、順に紹介するだけ」という悪い業者もあるようです。
また、基本的にエージェントの提携している語学学校に割り振られるので、どこへ行っても日本人の割合が多くなりがちです。
もちろん、誠実にカウンセリングを行い、困った時には相談に乗ってくれるエージェントもあります。
海外の慣れない生活の中では、日本語で対応してくれることが何よりの安心につながる、という人もいるでしょう。
絶対にエージェントを使ってはだめ、というわけではないんです。
ただ、渡英の目的が「英語を話せるようになること」なら、
エージェントに日本語で相談したい内容は、そのまま語学学校のマネージャーに英語で伝えることもできるはず、と思います。
英語を使って自分で手配すると、準備の段階からステップアップが期待できます。