イギリスのスーパーで売っているスプリングオニオン
私のよく行くイギリスのスーパーには、日本とサイズ感が違う野菜を売っています。
ほうれん草は、葉っぱが小さなベビーほうれん草しかありません。ナスは加茂ナスみたいな大きなのしかありません。パプリカはあるけど、ピーマンはありません。
イギリスの料理を作るには困らないんですが、和風のものが食べたいときは、少し頭を使わないといけないこともあります。ここでは、自分なりに「こうしたら日本っぽくなって、ちょっと便利になった」という小さな工夫をシェアしてみたいと思います。

スプリングオニオン。写真はスーパーマーケットのMorrisonsのサイトから引用
イギリスのスーパーマーケットでごく普通に手に入る青ネギは「スプリングオニオン」と呼ばれています。お店によってはグリーンオニオンとかサラダオニオンという名前のこともあります。
スプリングオニオンは日本でいうところの「わけぎ(分葱)」なので、小ぶりなネギです。わけぎは、酢味噌とからめて食べる「ぬた」で有名ですね。
イギリスのスーパーに売られている長いネギにはだいたい2種類あって、このわけぎと、もう一つは下仁田ネギのように太い「リーク」と呼ばれるネギが一般的です。
日本のわけぎと違って、こちらで売られているスプリングオニオンは葉先が切り取られているため、緑のところがシナシナになっていることが多いんです。私はシャキシャキのおいしい薬味ネギをたっぷり食べたいんですが…。
そこで、私は買ってきたスプリングオニオンをプランターに植えて育てることにしました。一度植えておくと手間もかからずにスクスク育ってくれ、いつでも必要な分だけ、新鮮でやわらかい葉を使えるのが便利です。寒さにも強いので、イギリスの家庭菜園にはおすすめの野菜だと思います。
スプリングオニオンの再生・植え付け方
植え方・育て方は簡単です。
- スーパーでスプリングオニオンを購入する。なるべく根がしっかり付いたものを選ぶこと。
- 根から4〜5cmの長さで包丁で切る。残りは普通に料理などに使ってください。
- 根の部分を、培養土(プランターの隅っこなどで可)に埋め込むように植える。
- 全体を土に埋めるのではなく、茎の上の部分が1〜2cm程度は地表に顔を出すようにしてください。数本植える場合は、5cm程度の間隔をあけること。
- 植え付けができたら、ポンポンと上から土を押さえてなじませる。
- 軽く水やりをする(屋外栽培なら、しなくても可)。
- あとは、放っておいてもどんどん大きく育ちます。※たまに根付かないこともあります。
- 中心からツボミが出てきたら、つみ取ってください。そのままにするとトウ立ちして固くなります。

上の写真には、新しく購入したスプリングオニオンと、1年間育てたものが一緒に写っています。見比べると、1年でどのくらい大きくなることが分かりますね。1年育てたほうは、日本の長ネギに近い太さになりました。人間にどんどん食べられていますが、負けずにがんばってくれています。
スプリングオニオンは強い植物なので、基本的に、放置していても育ちます。イギリスは雨もよく降るので、水やりの必要もほとんどありません。肥料は、なくても育ちますが、時々与えると生育がよくなります。
冬に気温がマイナスになると、葉が凍ってポキっと折れることがあります。でも暖かくなったらまた復活してくるので、本当に強い野菜だと思います。
収穫量を増やしたい場合
たくさん収穫したいときは、買ってきたままのスプリングオニオンを、切らずに定植するといいようです。そうするとほぼ失敗せず根付きますし、成長も速いです。
長いまま植えるときは、プランターのフチに立てかけるようにして、深めに植えると風などで倒れにくくなります。
深植えするほどに、できあがりの白い部分が長くなります。もしかしたら、成長に合わせて土をかけていけば日本の白ネギのようになるのかもしれませんが、まだ私は試したことはありません。

今回、私は買ってきたスプリングオニオンの葉を食べてしまってから植え付けまで少し時間があいたので、輪ゴムでまとめて根を水につけておきました。
でも、水なしで室内にそのまま放置されていたような状態からでも発根できます。日本のホームセンターで売られているネギの苗もけっこうしんなりしてますよね。ネギ類は乾いた環境が好きなのかもしれません。
このまま根の部分を水につけておくだけでもある程度は大きくなり、1〜2回の収穫は可能だそうです。ただ、水耕栽培では水替えなどの手間がかかりますよね。長期に育てたい場合は、土に植えっぱなしのほうが手がかからなくてラクだと思います。
スプリングオニオンの収穫のコツと食べ方
育ったスプリングオニオンは、出てきたばかりの新しい葉を切って使うのがオススメです。新しい葉は柔らかくて、中心にゼリーが詰まっています。
外葉はだんだん倒れてきて傷んできます。多少傷んでしまった外葉は、鶏ガラスープを作るときなどに入れて野菜ダシとして使うといいと思います。
収穫するとき、地面のキワからハサミなどでバツンと刈り取ってしまうと、弱って枯れてしまうことがあります。葉っぱ1枚くらいずつ、少しずつ収穫するといつまでも元気に育ってくれるようです。
スプリングオニオンは生で食べることができるので、私はよく薬味として使っています。太めに育てたスプリングオニオンは加熱すると甘みが増すので、焼いたり、さっとゆでて使うのもおいしいです。みそがあれば、もちろんぬたにもできます。
ちなみに、私は日本でも同じような方法でネギ類を育てていました。ほとんどお金もかからず場所も取らず、簡単に育てられるので、機会があればぜひご自宅で育ててみてください。